運営委員長のご挨拶(2009年度)

だれでも参加できるヒューマンコミュニケーショングループを目指して

2009年度ヒューマンコミュニケーショングループ運営委員長 長嶋祐二(工学院大学)

運営委員長

電子情報通信学会のヒューマンコミュニケーショングループ(HCG)は平成7年度に発足し今年度で設立15年目を迎えます。設立以来HCGでは、人とコミュニケーション、情報メディアとコンテンツ、福祉と支援など「人にかかわるテーマを中心として様々な境界領域の研究」を工学系を始め心理、生理、医療、人文、社会、言語、教育などの研究者により学際的に幅広く取り上げてきています。そして、研究するコミュニティの違い、研究者と現場・当事者との遊離など様々な理由により、今までは一堂に会することのなかった異なる分野の研究者や現場・当事者とを融合した学術的発表と相互議論・交流・意見交換の場を提供し続けています。そのため、HCGは本学会のソサエティとは異なり、比較的小規模なグループという組織体系をとることにより、機動性のある分野横断的な活動を基礎的課題から最新のホットな話題に至るまで柔軟にかつ精力的に展開してきています。平成20年度には、第2種の「発達障害支援時限研究専門委員会(ADD)」と「ヒューマンプローブ時限研究専門委員会(HPB)」が新たに発足しています。現在、HCGには4つの第一種研究会、5つの第二種研究会、そして3つの第三種研究会の12研究会体制となっています。詳細な研究会の構成は、末尾の一覧を参照してください。

HCGの活動は、12研究会に所属する皆様に支えられています。HCGは、学際分野で支えられていますので、これらの研究会に所属されている人が、必ずしも本学会の会員とは限りません。会員外へも開かれていることは、だれでも自由に参加し議論できるサロン的な場の提供を行い、互いに刺激しあい活性化することで、そこから新しい芽が出ることを期待しているからです。そのためには、HCGに登録されている会員のみではなく本学会の会員/非会員の区別なく外部に向け積極的に情報を発信していかなければなりません。そして、障害のあるなし、高齢かどうかに関係なく、誰でも参加し議論できる場の提供とそのための支援も重要です。

情報発信の有効な手段の一つとしてWebの活用があります。しかし、残念ながら現状のHCGのHPは関係者以外の人にとって有効な情報の提供手段となっていません。本年度は、情報の発信・蓄積などを考慮してアクセシブルなWebを目指して、HPのリニューアル作業を開始します。

だれでも参加できる場の提供では、新たな形態でHCGシンポジウム2009を12月10日(木)から12日(土)の期間で札幌コンベンションセンタにて開催いたします。本シンポジウムから、従来の研究会ごとに独立した発表形式ではなく、関連するテーマを異分野間で深く議論できる場の提供を目指しています。発表種別は、オーラル発表と対話形式のインターラクティブ発表の2種類です。インターラクティブ発表には、優秀な発表に対して賞を授与します。参加者や発表者に特に制限はありません。HCGに興味のある皆様の積極的な参加をお待ちしています。

だれでも参加できるための支援では、HCGとして長年取り組んできています「情報保障」を広く普及させることです。情報保障とは、障害のあるなしなどに関係なく、場を共有するすべての人が、その場で発信されている情報を得て、その場に参加できるようにするための活動です。今年度も、障害のある人も積極的に学会へ発表したり、参加したいできるように情報保障への取り組みを継続します。今年度中に、一般の人への情報保障の啓蒙の意味も含め、「会議・プレゼンテーションのバリアフリー(仮)」を本学会の刊行物として出版を予定しています。出版されましたら、HCGのHPでもお知らせいたしますので、是非、一読していただければ幸いです。

HCGの活動は、会員、非会員を問わずに興味をもっていただける皆様のご理解とご支援によって支えられています。HCGの持続的な発展のために、積極的に様々な活動へのご参加とご協力をよろしくお願いいたします。